超高齢社会を迎える日本で、これまで以上に地域に根差した健康の維持・増進を支援する機能が求められている薬局の現状を踏まえ、大塚製薬では健康を多角的にサポートする薬局を支援するプログラム「大塚ヘルシーエイジングサポーター養成プログラム OATHAS(オーザス)」
※1の提供を2017年4月からNPO法人HAP(Healthy Aging Projects for women)との協働で開始しました。
薬局の「地域に密着した健康情報の拠点として地域住民による主体的な健康の維持・増進を積極的に支援する機能」を強化するために「健康サポート薬局」
※2 制度が2016年に開始されました。そのため大塚製薬は、健康サポートを行う上で、さらなる知識やノウハウを習得したいという薬局・薬剤師等の医療従事者からの声に応えるために、薬局・薬剤師等の医療関係者を対象としたOATHASを創設。活動の第1弾として「女性のための健康サポーター」を育成するために、地域生活者の健康を多角的にサポートする上で欠かせない「健康に関する基本情報、食生活や栄養についての知識を習得する学習プログラム」の他、「健康相談に利用可能な店頭支援ツール」「科学的根拠に基づいた確かな製品情報や健康情報」「地域連携イベント等のサポート」などの提供を行っています。
また、歯科の領域においては、イーエヌ大塚製薬が栄養管理の重要性について、セミナーの開催やホームページを用いた啓発活動を行っています。歯科領域における栄養の重要性は近年高まってきています。2016年診療報酬改定では、栄養サポートチームに院内または院外の歯科医師が参加した場合を評価する「歯科医師連携加算」が新設されました。さらに、日本老年歯科医学会からの「高齢期における口腔機能低下 ―学会見解論文 2016年度版―」では、口腔機能と栄養状態は密接に関連しており、オーラルフレイル
※3、口腔機能の低下から低栄養、フレイルサイクル
※4 へと入っていく流れに対して歯科領域で早期対応することの重要性が示されています。そのようななかで、イーエヌ大塚製薬ではリフレケアで培った歯科領域での人脈や知識を活かして、歯科における栄養管理の重要性について啓発活動を行っています。また、フレイルに陥る前段階での低栄養予防や適切な栄養管理を一般市民の方に理解いただくことも重要と考え、WAVES JAPAN(ウェーブズジャパン)と協働した活動を行い、低栄養予防、口腔ケアの重要性などの啓発活動をさらに発展させています。
※1「Otsuka Advanced Training for Healthy Aging Supporters」(OATHAS・オーザス)詳細はホームページをご参照ください。
http://www.oathas.jp/
※2 患者が継続して利用するために必要な機能および個人の主体的な健康の保持増進への取り組みを積極的に支援する機能を有する薬局(医薬品医療機器法施行規則)
※3 口腔リテラシーの低下、口腔や義歯のケア不良による齲蝕や歯周病になることにより、滑舌の低下、食べこぼし、むせがある、かめない食品がある状態
※4 加齢とともに、心身の活力(筋力や認知機能等)が低下し、生活機能障害、要介護状態、死亡などの危険性が高くなった状態


- 口から食べることを支援する製品ラインアップの拡充と情報発信
イーエヌ大塚製薬株式会社
製品企画本部 課長
石井 知道
超高齢社会を迎え、口から十分な栄養を摂取することができない方が増えています。そのような中で、国の医療制度も口から食べることを視野に入れた方向性が示されています。同時に地域包括ケアシステムの構築を進める上で医科歯科連携の重要性が示されています。このような背景のなか、イーエヌ大塚製薬は口腔ケア製品としての「リフレケアシリーズ」、摂食回復支援食「あいーと」、胃瘻からの短時間投与が可能でリハビリの時間確保に寄与できる「ラコールNF配合経腸用半固形剤」など、医療制度が目指す方向にある、口から食べることを支援する製品群の製造販売、開発を行っています。これからも今後の医療制度を見据え、人々にとって必要で有用な製品ラインアップの拡充、情報提供をさらに進めていきます。